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中小企業と反社会的勢力との関係遮断~民暴大会長崎2015年11月14日

11月2日に長崎市で開催された,民事介入暴力対策長崎大会(民暴大会)に参加してきました。

民暴大会とは,日弁連と各地の県警・房追センターが全国で年2回開催しているもので,暴力団による民事介入暴力について時々のトピックを研究するものです。
今回は「中小企業・小規模事業者と反社会的勢力との関係遮断~利益供与の禁止を踏まえたリスク管理~」と題し,暴力団やその密接関連先との関係を持った場合,どのような問題が生じるかということや,関係を持ちかけられた場合,あるいは仮に関係を持ってしまった場合にどう関係を遮断するのか,ということがテーマとなっています。

内容は長崎県弁護士会有志による寸劇も交えつつ,コミカルに,しかし掘り下げた研究報告がなされており,大変参考になりましたので,すこしご紹介したいとおもいます。

1 反社会的勢力と関係を持つことのリスク
反社会的勢力と関係を持った場合,反社会的勢力から「食い物」にされるだけではなく,企業の社会的信用の失墜や,取引先や金融機関からの取引(融資)打ち切りに発展する場合もある。もちろん,役員の責任問題に発展する場合もある。
特に建設業など,公共事業や自治体との取引がある場合には顕著

2 関係を持たないためには
取引先の調査や契約書に暴排条項を記載するなど,事前の対策が有効
ただし多くの中小企業はそもそも契約書を作ってない場合もあるなど,事前対策はまだ不十分。
また,社長や役員の暴排意識を高めることも必要。

3 関係を持ってしまったらどうするか。
いったん関係を持ち,ブラックまたはグレー認定された場合,信用を取り戻すのは大変。
反社会的勢力との取引を遮断するだけではなく,今後も関係を持たないことを関係先に信頼してもらうために,第三者委員会による調査や役員等の引責も含めて徹底的に対策をする必要がある。

4 関係遮断の具体的方法は
暴排条項がある契約をしていれば簡単だが,実際はそうもいかない,
契約の解釈や民法の規定で個別に検討するとともに,弁護士や警察・暴追センターの支援を受けながら対応すべき

というものです。
民暴というと,反社会的勢力からの不当要求がイメージされますが,むしろ反社会的勢力と関係をもってしまい,自分たちも同類と見なされることの危険性が今回改めて報告されました。
このような事態を回避するためには,普段からの暴排意識が重要ですし,また契約書に暴排条項を盛り込むことや,早期に弁護士に相談して不測の事態を防ぐことが重要ではないでしょうか。
(半田)

佐賀新聞リレーコラム2015年11月10日

佐賀新聞リレーコラムの写真
佐賀県弁護士会の弁護士が地元紙(佐賀新聞)にリレーで寄稿しているコラムに,11月10日付けで半田の記事が掲載されました。

知っているようで知らない法律の話題を,というオーダーでしたので,よく誤解されがちな「民事執行」(いわゆる差押え)手続について書いています。
執行手続きは手続自体の問題と言うより,事前の資産(与信)調査や債務名義の取得が大変ですので,本当は回収不能になる前にご相談に来て頂くのが一番です。

また,民事上の権利の実現については,「訴訟制度と執行制度が車の両輪」と言われていますが,現在の民事執行手続は完璧と言うにはほど遠く,実効性に欠ける部分もあります。
とはいえ,ある程度調査と準備をしていれば大変強い武器にもなりますので,債権回収についてもお早めに弁護士までご相談頂ければと思います。

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